【追悼】2021 (184/209)

ジャズにロックやラテン音楽などを融合させるフュージョンの先駆者として知られる米ジャズピアニストの巨匠チック・コリア氏が2月9日、死去した。79歳だった。最近になって「珍しい型のがん」が見つかったという。 東部マサチューセッツ州出身。幼少期からピアノやドラムを習い、ニューヨークのジュリアード音楽院に進学し、1960年代から演奏活動を始めた。トランペット奏者の故マイルス・デイビスのグループに参加。アルバム「イン・ア・サイレント・ウェイ」「ビッチェズ・ブリュー」でエレクトリックピアノを担当し、2作はフュージョンの先駆けとなった。 70年代にバンド「リターン・トゥ・フォーエバー」を結成。今でも世界中でカバーされている「スペイン」などを作曲した。テナーサックス奏者の故スタン・ゲッツらと共演し、ジャズピアニストのハービー・ハンコック氏とライブ盤もリリースした。米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞を計23回受賞した。 日本のジャズピアニスト、上原ひろみさんや小曽根真さんらとの共演でも知られ、近年まで来日公演を行っていた。写真は2020年3月、スペイン・バレンシアで撮影 【EPA時事】