【追悼】2021 (111/209)

フィリピンのメディアは6月24日、ベニグノ・アキノ前大統領が死去したと報じた。61歳だった。アキノ氏はマルコス独裁政権を打倒した故コラソン・アキノ元大統領の長男で、2010〜16年に大統領を務めた。 公式発表はないものの、一部の政府高官は追悼声明を出した。詳細は不明だが、がんを患い、腎臓移植を受ける予定だったとの報道がある。 アキノ前大統領は、南部のミンダナオ島で40年以上続いた内紛の終結に尽力し、14年3月にイスラム武装勢力と包括和平に合意した。同4月には米国と新軍事協定に調印。1992年に撤退した米軍の再駐留に道を開き、南シナ海への進出を強める中国をけん制した。 14年6月に訪日した際は広島市の平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。写真は16年2月撮影 【AFP時事】