【追悼】2021 (34/209)

国内外で核兵器廃絶を訴え、被爆者運動を長年けん引した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の坪井直(つぼい・すなお)さんが10月24日午前10時35分、貧血による不整脈のため広島市の病院で死去した。96歳だった。広島県出身。 広島工業専門学校(現広島大工学部)在学中の20歳の時、爆心地から約1.2キロの路上で被爆。全身やけどを負い、意識不明のまま終戦を迎えた。奇跡的に助かったが、大腸と前立腺のがんや、重度の貧血などを生涯抱えた。 戦後は休職を繰り返しつつも、中学教諭として定年まで勤め上げた。生徒らに自身の被爆体験を聞かせ、「ピカドン先生」と親しまれた。写真は13年5月撮影 【時事通信社】