【追悼】2021 (105/209)

東西冷戦時代と2001年から06年まで米国防長官を2度務め、米同時テロ後のアフガニスタン、イラク両戦争を主導したドナルド・ラムズフェルド氏が、ニューメキシコ州で死去した。88歳だった。同氏の親族が6月30日、ツイッターで声明を発表した。 武力介入も辞さない強硬な対外政策を唱えるネオコン(新保守派)を代表する一人。「弱みを見せれば挑発を招くのは歴史が教えている」(2度目の国防長官指名記者会見)と、冷戦時代のソ連や、中国、イラク戦争前のフセイン政権を強く警戒し、米軍の再編・強化を目指した。 しかし、対テロ戦争を拡大させたイラク戦争の失敗で国防長官として国内外から厳しく批判され、06年にブッシュ(子)大統領(当時)に更迭された。04年に発覚したイラクのアブグレイブ刑務所での米兵による収容者虐待問題でも責任を追及され、大統領に辞意を伝えたと退任後に明らかにした。写真は01年10月撮影 【AFP時事】