2025-04-10 07:46経済

NYダウ急騰、2962ドル高=上乗せ関税停止で上げ幅最大―円安加速、一時148円台

米ニューヨーク証券取引所(AFP時事)
米ニューヨーク証券取引所(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】9日のニューヨーク株式相場は、トランプ米大統領が相互関税の上乗せ部分について、報復措置を講じていない貿易相手国への発動を90日間停止すると表明したことで買いが殺到し、急騰した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比2962.86ドル高の4万0608.45ドルで終了。上げ幅は過去最大となり、終値で4万ドル台を回復した。
 ハイテク株中心のナスダック総合指数は1857.06ポイント高の1万7124.97で引けた。
 米政権はこの日、相互関税の第2弾を発動し、中国に適用する税率を104%に引き上げた。これに反発した中国が報復措置を打ち出し、双方が関税をかけ合う貿易戦争の激化で世界経済が景気後退に陥るとの懸念が拡大。取引開始後は売り買いが交錯した。
 ところが、トランプ氏が中国を除く貿易相手国に対し、相互関税上乗せ分の猶予を表明したことで投資家心理が好転。買いが殺到してダウは5営業日ぶりに急反発し、上げ幅は一時3100ドルを超えた。終値で上げ幅が過去最大を更新するのはコロナ禍だった2020年3月以来約5年1カ月ぶり。
 一方、外為市場では米景気の後退懸念から安全資産とされる円が買われ、円相場は一時、約半年ぶりに1ドル=143円台に上伸した。ただ、相互関税の上乗せ部分の適用停止が伝わると一転して円売り・ドル買いが加速。一時148円台円前半に下落した。午後5時現在は147円70~80銭と、前日午後5時比1円49銭の大幅な円安・ドル高。 
[時事通信社]

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