【追悼】2021 (190/209)

小兵の技能派力士として最高位に就いた大相撲の元横綱栃ノ海の花田茂広(はなだ・しげひろ)さんが1月29日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去した。日本相撲協会が発表した。存命の元横綱では最年長の82歳だった。 青森県田舎館村出身。春日野部屋から初土俵を踏み、1962年夏場所、関脇で初優勝して場所後に大関へ昇進した。177センチ、110キロほどの小兵。大型力士の大鵬、柏戸に巧みな前さばきからの速攻、出し投げ、足技などで対抗して64年初場所後、49人目の横綱に昇進した。 その後は椎間板ヘルニアなどに苦しみ、66年九州場所、28歳で引退した。優勝3回。敢闘賞1回、技能賞6回。 引退後は部屋付き親方として指導していたが、元横綱栃錦の春日野親方の死去に伴って90年に部屋を継承。日本相撲協会理事も務め、2003年に定年退職した。写真は65年9月撮影 【時事通信社】