【追悼】2023 (88/141)

レスリングで189連勝の記録を持ち、1964年東京五輪のフリースタイル・フェザー級で金メダルを獲得した渡辺長武(わたなべ・おさむ)さんが2022年10月に死去したことが分かった。81歳だった。日本レスリング協会関係者が4月15日、明らかにした。北海道出身。 北海道・士別高でレスリングを始め、中大時代の60年から全日本選手権5連覇。62、63年の世界選手権を連覇し、東京五輪も決勝でホハシビリ(ソ連)に完勝するなど圧倒的な強さで優勝した。果敢な攻めは海外のメディアから「アニマル」と評され、正確な技で勝ち進むことから「スイス時計」ともいわれた。 東京五輪後に現役を引退。88年のソウル五輪出場を目指して46歳で現役復帰。87年の全日本社会人選手権に出場し、60年から国内外で継続した連勝記録を189まで伸ばした。その後もマスターズ大会出場や指導などで競技に携わり、2004年には紫綬褒章を受章した。写真は17年撮影 【時事通信社】