【追悼】2023 (12/141)

直木賞作家の伊集院静(いじゅういん・しずか、本名西山忠来=にしやま・ただき)さんが11月24日、死去した。73歳だった。10月に肝内胆管がんを公表し、治療のため執筆活動を休止していた。 山口県防府市出身。立教大文学部を卒業後、広告代理店を経てCMディレクターとして活動した。1981年、小説「皐月(さつき)」で作家デビュー。91年に「乳房」で吉川英治文学新人賞、92年に「受け月」で直木賞、94年に「機関車先生」で柴田錬三郎賞を受賞した。「乳房」や「機関車先生」などは映画化もされた。 作詞家としても活躍し、歌手の近藤真彦さんが歌った「ギンギラギンにさりげなく」などがヒット。近藤さんの「愚か者」は87年に日本レコード大賞を受賞した。 私生活では、84年に俳優の夏目雅子さんと結婚したが、夏目さんは白血病で翌年死去。92年に俳優の篠ひろ子さんと再婚した。写真は2013年撮影 【時事通信社】