【追悼】2023 (50/141)

「霧のサンフランシスコ」など数々の名曲で知られ、米音楽界の「レジェンド(伝説)」とも称された歌手トニー・ベネットさんが7月21日、ニューヨーク市内で死去した。96歳だった。米メディアが報じた。死因は明らかになっていないが、アルツハイマー病を患っていた。 1926年、ニューヨーク生まれ。51年に「ビコーズ・オブ・ユー」が大ヒットし、62年には「霧のサンフランシスコ」で世界的に不動の名声を得た。カントリーやブルースなど幅広いジャンルの音楽を取り入れ、イタリア系らしい豊かな声量と華麗なステージで聴衆を魅了。98年に82歳で死去した同じイタリア系のフランク・シナトラと一時代を築いた。来日経験も多い。 米音楽界最高の栄誉であるグラミー賞の受賞は19回に上り、生涯業績賞も獲得。2014年にレディー・ガガさんとの共作アルバムを発表。近年までコンサートを行うなど、精力的に活動した。写真は1998年撮影 【時事通信社】