【追悼】2023 (138/141)

一世を風靡(ふうび)したテクノグループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」のドラマーで、ソロでも活躍したミュージシャンの高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さんが死去したことが1月15日、分かった。70歳だった。東京都出身。 1972年、加藤和彦さん率いる「サディスティック・ミカ・バンド」に参加。78年、細野晴臣さん、坂本龍一さんとYMOを結成し、電子機器を駆使した斬新なサウンドでテクノポップブームを巻き起こした。欧米など海外でも作品のリリースやライブツアーを行い、高く評価された。高橋さんは精緻で巧みなドラム演奏に加え、代表曲「ライディーン」の作曲などでグループを支えた。 作詞作曲のほか、ボーカルもこなし、ソロアーティストとしても人気を博した。鈴木慶一さんと組んだ「THE BEATNIKS」、原田知世さんらとの「pupa(ピューパ)」、小山田圭吾さんらとの「METAFIVE」など、さまざまなバンドやユニットで活動。プロデューサーやファッションデザイナーの顔も持ち、大林宣彦監督の映画「四月の魚」で主演するなど、多方面で才能を発揮した。 2020年に脳腫瘍の手術を受け、近年は病気療養を続けていた。写真は16年12月撮影 【時事通信社】