【追悼】2023 (99/141)

1952年ヘルシンキ五輪の競泳男子1500メートル自由形で銀メダルを獲得した橋爪四郎(はしづめ・しろう)さんが3月9日、前立腺がんのため東京都大田区の自宅で死去した。94歳。 和歌山市出身。終戦直後の46年、故古橋広之進さんの誘いで日大に入学。敗戦国の日本は48年ロンドン五輪に参加できず、同大会と同じ日程で開催された日本選手権の1500メートル自由形で、古橋さんとともに五輪優勝タイムを上回る記録を出した。49年、米ロサンゼルスで開催された全米選手権にも参加して好タイムを連発。「フジヤマのトビウオ」と呼ばれた古橋さんと共に、戦後の復興期にあった国民を熱狂させた。 引退後はスイミングクラブを経営して底辺拡大に力を注ぎ、日本水泳連盟顧問などを務めた。写真は2015年撮影 【時事通信社】