【追悼】2023 (82/141)

体操女子の元五輪代表で、元日本体操協会副会長の池田敬子(いけだ・けいこ)さんが5月13日、脳腫瘍のため川崎市内の施設で死去した。89歳だった。同協会が明らかにした。 広島県三原市出身、旧姓田中。三原高で本格的に体操を始め、1952年に女子1期生として日体大に入学。日本女子が初出場した54年ローマ世界選手権の平均台で優勝し、「ローマの恋人」と呼ばれた。 五輪は56年メルボルン、60年ローマ、64年東京と連続出場。母として臨んだ東京では団体3位となり、日本女子体操初の五輪メダル獲得に貢献した。世界選手権では金1、銀1、銅6のメダルを獲得し、全日本選手権個人総合優勝10度。2017年世界選手権のゆかで村上茉愛が優勝するまで、日本女子でただ一人の世界女王だった。 引退後はジュニアのクラブを設立するなど指導に尽力し、全日本ジュニア体操クラブ連盟会長などを歴任。99年世界選手権で日本女子監督を務めた。02年、日本女子で初めて国際体操殿堂入りを果たした。写真は07年11月撮影 【時事通信社】