【追悼】2023 (106/141)

レスリングの1956年メルボルン五輪金メダリストで、元日本レスリング協会会長の笹原正三(ささはら・しょうぞう)さんが3月5日午前0時11分、老衰のため東京都内の自宅で死去した。93歳だった。同協会が6日に発表した。 山形市出身。中大入学後にレスリングを始め、フリースタイルのフェザー級で活躍。53年全日本選手権、54年世界選手権東京大会で優勝。天性の強靱(きょうじん)な足腰を生かした「股裂き」を武器に、メルボルン五輪で金メダルを獲得した。 同五輪後に引退。日本協会強化委員長など指導者としても卓越した力を発揮し、64年東京五輪金5個、68年メキシコ五輪金4個など日本をレスリング強豪国に育てた。89〜2003年日本協会会長、国際レスリング連盟(現世界レスリング連合)副会長も務め、06年国際連盟殿堂入りを果たした。 日本オリンピック委員会では副会長などを務め、98年長野冬季五輪では選手村村長。95年に国際オリンピック委員会から五輪オーダー銀章を受けた。 写真は2000年9月にシドニーで撮影 【時事通信社】