【追悼】2023 (67/141)

プロ野球中日の主力投手として活躍し、中日と阪神の監督も務めた杉下茂(すぎした・しげる)さんが6月12日、間質性肺炎のため東京都内の病院で死去した。97歳だった。東京都出身。 帝京商業(現帝京大高)、いすゞ自動車の前身を経て出征し、戦後に復員した。明治大専門部を経て1949年に中日入団。快速球と明大時代に覚えたフォークボールを武器に、54年に32勝、防御率1.39で最多勝と最優秀防御率のタイトルを獲得。最優秀選手(MVP)、沢村賞にも選ばれた。日本シリーズでもチームを日本一に導いてMVP。「フォークボールの神様」と呼ばれる。 55年5月の国鉄(現ヤクルト)戦では無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)も達成した。61年に大毎(現ロッテ)へ移籍して同年引退するまで、通算215勝123敗、防御率2.23。最多勝2回、最優秀防御率1回、沢村賞3回。 現役引退後は中日、阪神の監督、巨人の投手コーチなどを務め、85年に野球殿堂入りした。写真は2018年2月撮影 【時事通信社】