【追悼】2023 (120/141)

長唄三味線奏者で人間国宝の杵屋勝国(きねや・かつくに、本名牟田口照国=むたぐち・てるくに)さんが2月9日、間質性肺炎のため神奈川県内の病院で死去した。77歳だった。 6歳から長唄と三味線を始め、杵屋寿太郎さんらに師事。14歳で七代目家元杵屋勝三郎さんから勝国の名を許された。また、63年に入学した東京芸術大で人間国宝の山田抄太郎さんの教えも受けた。 坂東玉三郎さんや中村勘三郎さんらの歌舞伎舞踊公演で立て三味線を担当。海外公演にも積極的に取り組んだ。2019年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、20年に恩賜賞・日本芸術院賞を受賞。21年旭日小綬章受章。 写真は19年撮影 【時事通信社】