【追悼】2023 (21/141)

自民党幹事長や官房長官を歴任した細田博之(ほそだ・ひろゆき)前衆院議長が11月10日午前、東京都内の病院で死去した。79歳だった。松江市出身。 東大法学部を卒業し、旧通産省に入省。父・故細田吉蔵元衆院議員の秘書を経て、1990年衆院選に旧島根全県区から立候補し初当選した。当選連続11回。 2002年、小泉政権で沖縄・北方担当相として初入閣。04年には国民年金保険料の未納問題で引責辞任した福田康夫官房長官の後任に就いた。その後は国対委員長にも起用された。 自民幹事長として臨んだ09年衆院選で大敗を喫し、自民は下野に追い込まれた。野党時代と与党復帰後の2度にわたって総務会長にも起用された。 14年には故町村信孝氏の衆院議長就任に伴い、党内最大派閥「清和政策研究会」(現安倍派)会長に就任。安倍長期政権を支えた。 選挙制度に詳しいことから「選挙博士」の異名を取った。衆院選の「1票の格差」是正に向け、16年の新たな定数配分方法「アダムズ方式」を導入する選挙制度改革関連法成立に尽力した。 21年から衆院議長を務め、今年10月に体調悪化を理由に辞任した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連会合への出席が明らかになったが、説明責任を果たしていないなどと野党から批判を受けた。写真は23年9月撮影。 【時事通信社】