【追悼】2023 (62/141)

東京スカイツリーのデザインを監修した彫刻家で、文化勲章受章者の澄川喜一(すみかわ・きいち)さんが4月9日に死去した。91歳だった。学長を務めた東京芸術大が6月21日にホームページで公表した。 1931年、島根県生まれ。同大卒業後、木を素材とした連作「そりのあるかたち」の制作がライフワークとなった。日本刀などに見られる反りの伝統美を追求し、東京スカイツリーのデザインにも生かされた。  石や金属を素材とした野外彫刻や大型建造物も数多く手掛け、東京湾アクアラインのモニュメントや、東京駅八重洲口の「グランルーフ」などに携わった。 79年に平櫛田中賞、80年に中原悌二郎賞優秀賞を受賞。2004年に芸術院会員、08年に文化功労者に選ばれ、20年に文化勲章を受けた。写真は20年11月撮影 【時事通信社】