【追悼】2020 (168/186)

複数の米メディアによると、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)の会長兼最高経営責任者(CEO)を20年にわたって務め、「20世紀で最も卓越した経営者」と称されたジャック・ウェルチ氏が3月1日、腎不全のため死去した。84歳だった。 マサチューセッツ州生まれ。イリノイ大学で博士号を取得後、1960年にGE入社。早くから頭角を現し、81年に45歳の若さで会長兼CEOに就任。「世界でナンバーワンかナンバー2でない事業は撤退する」との方針の下、大胆な「選択と集中」を進めた。重電メーカーとして知られたGEの収益を多角化して「世界最強の企業」と呼ばれるまでに成長させた手腕は、日本の経営者のお手本にもなった。 日本メーカーの攻勢にさらされていた小型家電事業などを売却する一方、米3大テレビ局の一つNBCを買収。世界各地では保険会社やリース会社などを相次ぎ取得し、金融事業を稼ぎ頭に育てた。日本でも積極的に事業を拡大。99年には、破綻した東邦生命保険を引き継いだ。写真は2017年撮影 【EPA時事】