【追悼】2020 (183/186)

「エースのジョー」の愛称で親しまれ、日活アクション映画の一翼を担った俳優の宍戸錠(ししど・じょう)さんが死去した。86歳だった。大阪市出身。俳優の宍戸開さんは長男。 日活の第1期ニューフェイスに合格、1955年に「警察日記」の若い巡査役でデビューした。二枚目も演じたが、頬を膨らませる整形を受けてイメージを一新。ふてぶてしい面構えを生かしてアクション映画の敵役などで活躍し、小林旭さん主演の「渡り鳥」シリーズでブレークした。 コミカルな一面もあり、アクション喜劇「ろくでなし稼業」、鈴木清順監督のハードボイルドアクション「野獣の青春」などでは主演を務めた。日活時代の他の主な出演作は「探偵事務所23」シリーズ、「肉体の門」など。フリーとなった後も「仁義なき戦い」シリーズや「転校生」「私立探偵濱マイク」など多彩なジャンルの映画で活躍した。 テレビでは数々のドラマの他、バラエティー「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」やグルメ番組「くいしん坊!万才」などに出演。「元祖どっきりカメラ」の司会も務めた。NHKで放送された米ドラマ「警部マクロード」の主人公の吹き替えでも人気を集めた。 写真は2012年9月撮影 【時事通信社】