【追悼】2022 (60/150)

村山内閣から小泉内閣までの5人の首相の下で、歴代2位となる8年7カ月にわたり事務担当の官房副長官を務めた古川貞二郎(ふるかわ・ていじろう)氏が9月5日、東京都内の病院で死去した。87歳だった。 佐賀県出身。九州大法学部卒業後、長崎県庁を経て1960年に厚生省(現厚生労働省)に入り、保険局長や事務次官を歴任した。95年2月に村山内閣で事務方トップの官房副長官に就任。村山、橋本、小渕、森、小泉の5内閣で、阪神大震災の被災地復興や新首相官邸建設、中央省庁再編などに取り組んだ。 副長官を退任した後も、政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」や「皇室典範に関する有識者会議」の委員を務めた。 2006年に旭日大綬章を受章した。著書に「霞が関半生記 5人の総理を支えて」がある。 松野博一官房長官は5日午後の記者会見で「中央省庁再編など数多くの重要政策の実現に向けて調整に当たった。心から哀悼の意を表したい」と功績をたたえた。写真は18年撮影 【時事通信社】