【追悼】2022 (51/150)

プロボクシングの元日本、東洋フライ級王者で、世界王座目前まで迫った矢尾板貞雄(やおいた・さだお)さんが9月13日、小脳出血のため東京都目黒区の病院で死去した。86歳だった。東京都出身。 1955年プロデビュー。58年1月に日本フライ級王者、同9月には東洋同級王座に就いた。軽快なフットワークとスピードが持ち味で、59年1月にノンタイトル戦ながら当時「無敵」と呼ばれた世界王者パスカル・ペレス(アルゼンチン)に判定勝ち。白井義男以来途絶えていた日本人世界王者の誕生を期待するファンを沸かせたが、同年11月の世界タイトル戦では、ペレスに13回KO負けした。 62年6月、東洋王座5度目の防衛に成功。10月にポーン・キングピッチ(タイ)との世界戦が内定していたが、直前に引退を表明した。 引退後は評論家として活躍した。写真は2015年撮影 【時事通信社】