【追悼】2022 (64/150)

現役で芸歴最長の落語家で、「お笑い三人組」への出演でも知られる三遊亭金翁(さんゆうてい・きんおう、本名松本龍典=まつもと・りゅうすけ)さんが8月27日死去した。93歳だった。東京都出身。 1941年、12歳で三代目三遊亭金馬に入門。45年に二つ目に昇進し、小金馬を名乗る。56年にテレビ放送が始まったNHKのバラエティー番組「お笑い三人組」に講談師の一龍斎貞鳳さん、物まねの江戸家猫八さんと出演し、国民的な人気を集めた。 58年真打ち昇進、67年四代目三遊亭金馬を襲名。2020年、弟子で次男の三遊亭金時さんに五代目金馬を襲名させ、自身は金翁を名乗った。 親しみやすいしゃがれ声と分かりやすい語り口で、「文七元結」「藪(やぶ)入り」などの古典の他、新作にも取り組み、落語界屈指の持ちネタ数を誇った。 国立演芸場の開設にも尽力し、落語協会顧問や日本演芸家連合会長なども務めた。写真は09年撮影。 【時事通信社】