【追悼】2022 (112/150)

多くのテレビドラマに出演し、クイズ番組の司会でも親しまれた俳優の柳生博(やぎゅう・ひろし)さんが4月16日、老衰のため山梨県北杜市の自宅で死去した。85歳だった。茨城県出身。 東京商船大(現東京海洋大)中退後、劇団俳優座の養成所に入所し、1961年の映画「あれが港の灯だ」でデビュー。 「飛び出せ!青春」などの学園ドラマでのコミカルな教師役や、NHKの連続テレビ小説「いちばん星」の野口雨情役で注目を集め、大河ドラマ「翔ぶが如く」「八代将軍吉宗」など多数の作品で存在感のある脇役を演じた。伊丹十三監督の「ミンボーの女」などの映画にも出演した。 また、テレビ朝日系「100万円クイズハンター」の司会やNHK「生きもの地球紀行」などのナレーションを務め、洋画の吹き替えでは米国人俳優ジェームズ・スチュアートの声を担当するなど幅広く活躍した。 俳優業の傍ら自然保護活動にも熱心に取り組み、70年代に北杜市に移住。八ケ岳の雑木林の中にギャラリーやレストランなどを配置した自然体験施設「八ケ岳倶楽部」を経営し、「日本野鳥の会」会長も務めた。写真は2019年撮影 【時事通信社】