【追悼】2022 (150/150)

1970〜80年代の韓国軍事独裁時代に「T・K生」のペンネームで朴正煕政権などの抑圧を告発し、民主化運動の実態を伝えた日本の雑誌コラム「韓国からの通信」を執筆した池明観・翰林大元教授が1月1日、持病のため死去した。97歳だった。 24年に現在の北朝鮮の平安北道で生まれ、ソウル大で宗教哲学を学んだ。72年に日本に渡り、東京女子大で教えながら、韓国の民主化運動を紹介。93年に帰国し、「知日派」として日韓歴史共同研究の韓国側代表などを務めた。韓国の日本文化開放にも尽力した。 韓国からの通信は73〜88年に岩波書店の月刊誌「世界」で連載され、韓国以外で民主化運動への関心を引き起こした。「T・K生」の正体は長らく明らかにされなかったが、2003年に自ら筆者だったと名乗り出た。写真は02年5月撮影 【時事通信社】

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