タイガー・ウッズ(左)の主催大会で優勝した松山英樹=2016年12月4日、バハマ・ナッソー【AFP=時事】 米男子ゴルフで一線級の選手が出場したタイガー・ウッズ(米国)主催のツアー外大会、ヒーロー・ワールド・チャレンジは4日、バハマのアルバニーGC(パー72)で最終ラウンドが行われ、2位に7打差の単独首位で出た松山英樹が通算18アンダーの270で優勝した。 最終日の松山は2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの73。四つスコアを伸ばしたヘンリク・ステンソン(スウェーデン)に2打差まで迫られたが、逃げ切った。松山は出場した個人戦で3大会連続の優勝となった。 腰のけがからの復帰戦となったウッズは通算4アンダーで終え、18人(途中棄権1人含む)の中で15位だった。 松山がずらりと並んだ世界の強豪を抑え、改めて今の充実ぶりを印象づけた。勝利の瞬間、ほっとしたような笑みを浮かべた24歳は、最終組で競った全英オープンの覇者ステンソンとがっちり握手を交わした。 ツアー外とはいえ、メジャー優勝経験者や世界ランキング上位選手ら18人のエリートが招待された大会。2位に7打差の独走状態で臨んだ最終日は強風の中、スコアを伸ばせなかった。前半は2バーディーを奪ったが、折り返しの10番でバンカーから打ち損じ、ダブルボギー。「後半は苦しくなった」と認めたように、14番もボギーをたたいてステンソンにじりじりと詰め寄られた。 15番でもバンカーショットをミス。しかし、アプローチを50センチにつけ、「ナイスパー」で立て直す。このような窮地でスコアを落とさないところに強さが表れている。残りも集中して回り、16番で2打差に迫った40歳の実力者を振り切ると「難しい上がり3ホールをパーでまとめられてよかった」と振り返った。 個人戦では3大会連続優勝。直近の5試合で実に4勝、2位が1度と目を見張る成績を残す。目標のメジャー初制覇も近いと強く思わせる勢いだが、「まだまだ取り組まなければいけないことがたくさんある」と自分に厳しい。終了後も遅くまでショット練習を続けた姿に、慢心は一切感じられなかった。