全英オープンの最終ラウンドでバンカーからショットする松山英樹。1番でティーショットをOBとしていきなりトリプルボギー。苦しいゴルフになった=英サウスポート【EPA=時事】 追いかけるべきトップの背中が、松山の視界からいきなり遠のいた。 空に晴れ間がのぞく絶好のコンディションの中、1番の第1打でOB。ショットの復調を願って連日、試行錯誤を重ねてきたが、迷いがあった。「練習場からすごく悪いし、とりあえずフェアウエーに」。中途半端な思いで放った一打が、大きく右にそれた。 その後バンカーにつかまり、3メートル強のパットがカップに蹴られて痛恨のトリプルボギー。悪天候に耐えてきた3日間の努力が帳消しになるような悪夢に、気力がなえたという。ショットは最後まで安定せず、優勝争いに食い込めなかった。 今季はマスターズで11位に入り、6月の全米オープンではメジャーの日本男子歴代最高に並ぶ2位の大健闘。今大会も第3ラウンドを終えて5位に付けた。収穫はあったはずだが、本人は「もう少し落ち着いてから考えたい」と意気消沈した。 昨年のマスターズで首位と2打差、全米プロでは4打差で最終日を迎えながら、早々と上位争いから脱落した苦い思いがよみがえる。「きっかけをつかめそうだったのが、なくなってしまった」。優勝候補に挙げられた25歳が課題を胸に刻んだ。(サウスポート時事)(2017年07月23日)