世界選手権シリーズのブリヂストン招待で逆転優勝を果たし、記者会見で喜びを語る松山英樹=米オハイオ州アクロン(2017年08月06日) 【AFP=時事】 男子プロゴルフの世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待は6日、オハイオ州アクロンのファイアストンCC(パー70)で最終ラウンドが行われ、2打差4位スタートの松山英樹が61で回り、2位に5打差の通算16アンダーで逆転優勝した。世界選手権2勝目、米ツアー通算100戦目で5勝目を挙げ、次週の全米プロ選手権でのメジャー初制覇に期待を膨らませた。 成長を実感させる勝ち方だった。4年前のこの大会では、2日目に同組のタイガー・ウッズ(米国)がコース記録61をマーク。松山は終盤にはそのスコアを意識しながら並んでみせた。「あの時はこのコースで61なんて信じられなかった」と舌を巻いたが、「少しずつ力が付いてきたんだと思う」と自身の歩みを振り返った。 世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(米国)や東北福祉大の先輩、谷原秀人らの姿勢から気付かされたことがあった。「あまり怒らないでやっているのを見て、やってみようかなと思った。それがたまたま今週だった」 以前は、感情面や精神面に関する質問をされると、「そんなことは何も考えていない」と突っぱねることが多かった。だが、今大会は「期待しないでやろう」と肩の力を抜いた。「メンタルコントロールして、ハイにならないようにしたら、うまくいった。うれしい」と笑顔を輝かせた。 ランク上位だけがそろう大舞台で、世界に強さを見せつけた松山。謙虚な姿勢と地道な努力が、完璧なゴルフの原動力になっていた。