全英オープンの第3ラウンドの3番でアプローチショットを放つ松山英樹。5バーディー、1ボギーの66で回り、通算4アンダーで5位に浮上した。65をマークしたジョーダン・スピース(米国)が通算11アンダーまで伸ばし、松山と首位との差は7打に広がった=英サウスポート【AFP=時事】 パー5の17番。松山は第1打を左に曲げてラフに入れた。序盤からショットが安定せず、積もった不満が爆発したのだろう。ドライバーが土にめり込むほど強く、地面にたたき付けた。グリーン手前からの第3打は、アプローチの距離が足りず、落胆をあらわにした。 それでも、気持ちを切らさなかった。慎重に芝目を読み、5メートルのバーディーパットをねじ込むと、ぐっと右拳を握った。上位争いに踏みとどまった一打。「ミスした後だったのでよかった」と自賛した。 前半は4番でボギーが先行したが、安定したパットで5番から3連続バーディー。後半は一つもボギーを打たず、14番では6メートルのバーディーパットを沈めた。快晴の中でスコアの伸ばし合いから脱落しなかった。 全英では1999年大会で、ポール・ローリー(英国)が最終日に10打差を逆転して優勝した例がある。7打差でトップを走るメジャー2勝のスピースが大崩れすることは考えにくいが、チャンスを信じ続ければ何が起きるかは分からない。「すごく楽しみな一日になる」と松山。ショットが復調すれば、メジャー初制覇の可能性は大きく膨らむ。(サウスポート時事)(2017年07月22日)