公開練習を終え、記者の質問に笑顔で答える羽生結弦=2018年8月30日、カナダ・トロント【時事通信社】 平昌五輪のフィギュアスケートで男子66年ぶりの連覇を遂げた羽生結弦(ANA)が30日、拠点とするカナダのトロントで練習を公開し、トリノ五輪男子金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)がかつて滑った「ニジンスキーにささぐ」の曲を含むプログラムをフリーで使うことを明らかにした。曲名は起源を意味する「Origin」。 幼少期から憧れたプルシェンコが、旧採点方式の時代に6点満点の芸術点を出した伝説の名プログラムがモチーフ。曲名の由来は「起源や始まりという意味を持たせたかった」と説明した。 ショートプログラム(SP)の曲に選んだ「秋によせて」も、表現面などで影響を受けたジョニー・ウィア(米国)のプログラム。フリーと合わせて、「根源的なものを感じながら滑りたい。初心に帰って、スケートを楽しむ」と語った。 4回転ジャンプは3種類を計6度。SPが単発のサルコーと連続ジャンプのトーループ、フリーは単発のループとトーループ、連続ジャンプのサルコーとトーループ。右足首のけがの再発を防ぐため、踏み切りで右の爪先を突くルッツは組み込まない。最大の目標であるクワッドアクセル(4回転半)は練習でも決められていないというが、「できれば今季やるつもり」と意欲を示した。