ロシア杯で優勝し、松葉づえをついて表彰台に立つ羽生結弦=2018年11月18日、モスクワ【EPA時事】 フィギュアスケート男子で、グランプリ(GP)シリーズ第5戦のロシア杯中に右足首を負傷した羽生結弦(ANA)について、日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長が18日、モスクワで取材に応じ、日本チームに同行している医師による触診で、右足首の外側と内側の両方を痛めていることを明らかにした。 小林部長によると、羽生は「GPファイナルに向けて全力で治療する」と話している。診断名は「前下脛腓靱帯(ぜんかけいひじんたい)損傷」「三角靱帯損傷」「腓骨(ひこつ)筋けん損傷疑い」の三つ。全治までの期間は現時点で不明。羽生は17日に、医師から3週間は安静が必要と告げられたことを明らかにしていた。 同部長は現状について「少し腫れが出ている。患部のアイシングと圧迫を繰り返して、前向きに治療をしている」と述べた。本格的な治療のため練習拠点のカナダ・トロントか日本に戻る。 羽生は17日の公式練習で4回転ループの着氷に失敗して転倒し、右足首をひねった。フリーは痛み止めの薬を飲んで臨み、第3戦フィンランド大会に続くGP連勝でファイナル(12月6日開幕、カナダ・バンクーバー)進出を決めた。 18日の表彰式には両手で松葉づえをついて出席。スケート靴は履かず、リンクに敷かれたカーペットの上を歩いて表彰台の中央に立ち、観客の歓声に笑顔で応えた。