古代生物想像図鑑 (36/38)

中国遼寧省の約1億6000万年前(ジュラ紀)の地層から発見された化石を基にしたネズミに似た小柄な哺乳類の想像図[米カーネギー自然史博物館提供]。米カーネギー自然史博物館や中国地質科学院などの研究チームが新属新種に分類したと、2011年8月25日付の英科学誌ネイチャーに発表した。 現在の哺乳類の大半は雌に胎盤がある真獣類であり、骨格から同類で最古の化石とみられるという。真獣類がカンガルーなど胎盤がない有袋類との共通祖先から分かれた年代は、従来の推定を約3500万年さかのぼることになる。化石は上半身の骨格がよく残っており、体重は15〜17グラムと推定された。指や脚の骨の特徴から木登りが得意だったとみられ、歯の形から主に昆虫を食べていたと考えられる。「中国のジュラ紀の母」を意味する「ジュラマイア・シネンシス」と名付けられた 【時事通信社】