古代生物想像図鑑 (6/38)

古代ザメの一種「クラドドント」の想像図[英ネイチャー・コミュニケーションズ誌、アラン・ベネトー氏提供]。第1背びれの部分に、飾りのようなものが付いているが、どんな機能を果たしていたのかは分からない。 「クラドドント」は、4億年近く前の古生代デボン紀に出現し、約2億5100万年前の古生代ペルム紀末に起きた地球史上最大の生物大量絶滅期に姿を消したと考えられていた。ところが、フランス南部の約1億3500万年前(白亜紀初期)に深海だった地層から見つかったサメ類の小さな歯の化石を分析した仏モンペリエ大の研究チームが、クラドドントのものである可能性を指摘、大量絶滅期以降に生き延びた可能性が高まっている。 研究チームは、「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスと同じように、生物大量絶滅期には生息場所を深海に移して生き延びたのではないかとの見方を示している。大昔に深海底だった地層が陸上に露出し、魚類などの化石が見つかる例は少なく、深海で起きた出来事の大半が謎に包まれているる 【時事通信社】