古代生物想像図鑑 (32/38)

中米ジャマイカで発見された約1万年前の化石を基にした飛べない鳥の想像図[米エール大学提供]。米国のエール大とスミソニアン自然史博物館の研究チームが化石を分析した結果、頑丈な骨がある翼をヌンチャクのように振り回し、縄張りに侵入した敵と争っていたことが分かった。2011年1月5日、英王立協会紀要に発表した。 この鳥はトキ類で既に絶滅。大型のニワトリぐらいの大きさで、翼の骨が太くて長く、湾曲しており、胸骨が大きかった。翼の骨が折れている様子から、闘いの際に非常に強い力が加わって折れたと推定された。 トキ類は縄張り争いが激しいことが知られる。研究チームは、卵やひなを狙う蛇や猿もこの「ヌンチャク」で撃退していた可能性があると指摘。翼をこうした武器として使っていた鳥類が見つかったのは初めてという 【時事通信社】