古代生物想像図鑑 (8/38)
エビに似た古生代の動物「アノマロカリス」の想像図[米エール大学提供]。 アノマロカリスは、古生代カンブリア紀(約5億4000万〜5億年前)の海に生息していたとされる動物だが、直接の子孫を残さずに絶滅したため、その生態はよく分かっていない。 カンブリア紀当時熱帯の海だった地層から化石が多く見つかっているが、2011年にアフリカ北部モロッコで出土した化石は、それよりも新しいオルドビス紀前期(約4億8800万〜4億7200万年前)の地層から発見され、アノマロカリスが長く繁栄していたことが分かった。全長は約1メートルと推定され、当時の海では食物連鎖の頂点に位置していたとみられる。 この化石は頭部が欠けており、胴体部分の長さは91.5センチ、幅29.5センチ。背中にあるひだ状の組織はえらの役割を果たしていた可能性がある。これまでに見つかったアノマロカリスの化石には、頭部に腕のようなものが2本あり、獲物を捕らえるのに使っていたと考えられる 【時事通信社】