古代生物想像図鑑 (22/38)

オーストラリア南部の約6億3500万年前の地層で発見された化石を基にした原始的なカイメン(海綿)に似た動物の想像図[米カリフォルニア大学リバーサイド校提供]。米プリンストン大などの研究チームが2010年8月18日に英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版に論文を発表した。体が比較的硬く、形が分かる動物の化石としては、最古の可能性があるという。 カイメンは英語ではスポンジと呼ばれる。現在は合成樹脂の製品が日常的に使われるが、昔は天然のカイメンが利用されていた。主に熱帯の海に生息し、海水に含まれる微生物をこし取って栄養にしている。DNAの解析では、カイメンは8億5000万年前から6億3500万年前に出現したと推定されており、もっと古い時代の化石は残っていないか、発見するのが困難と考えられるという 【時事通信社】