古代生物想像図鑑 (16/38)
米東部ペンシルベニア州の約3億年前の地層から見つかった化石に基づく新属新種の両生類の想像図[カーネギー自然史博物館提供]。ほぼ完全な頭骨化石が発見され、カーネギー自然史博物館の研究チームが新属新種に分類したことを2010年3月15日付の同館紀要に発表した。 当時は現在と大陸の形や位置が異なり、発見場所は赤道付近にあった。気候変動で次第に乾燥し、陸地が拡大した時期に当たる。この両生類はもはや水中ではなく、主に陸上で活動していたとみられるという。 頭骨化石は長さ11.5センチで、保存状態が良かった。発見されたのがピッツバーグ国際空港近くで、航空貨物会社「フェデックス」の所有地だったため、「フェデクシア・ストリエゲリ」と名付けられた。約3億年前は、古生代石炭紀の末期。これより少し古い時代には、後に石炭となる植物が湿地に生い茂り、両生類が繁栄していた。しかし、乾燥した気候になり、湿地や湖沼が減ると、陸上に本格的に進出し、種が多様化したと考えられるという 【時事通信社】