古代生物想像図鑑 (13/38)

カンブリア紀(約5億4000万〜5億年前)の海に生息していた肉食動物「フルディア・ビクトリア」の想像図。世界遺産に登録されているカナディアン・ロッキー山脈自然公園群の露出地層「バージェス頁岩(けつがん)」などで化石が発見されている。ほかの動物を捕らえたか、死体をあさって生息していたとみられる。スウェーデンのウプサラ大やカナダの王立オンタリオ博物館などの研究チームが化石を分析し、その全体像を2009年4月18日までに米科学誌サイエンスに発表した。 フルディア・ビクトリアの最初の化石は1912年に甲殻類に似た動物として発表され、その後発見された断片的な化石もクラゲやナマコに近いとみられていた。しかし、研究チームが各地の博物館に所蔵されていた化石を再調査した結果、カンブリア紀の海に君臨していた大型肉食動物アノマロカリスの近縁種である可能性が高いことを突き止めた 【AFP=時事】