古代生物想像図鑑 (5/38)

米中部カンザス州の約3億年前(古生代石炭紀後期)の地層から小柄な陸上肉食動物の化石が見つかり、新属新種に分類したと、カナダ・トロント大とドイツ・ベルリン自然史博物館の研究者らが2014年4月17日、米科学誌プロスワンに発表した。写真は化石から復元した動物の想像図[トロント大学、ダニエル・デュフォー氏提供]。 この動物は昆虫や小動物を食べていたとみられるが、その後の時代になると同じグループで草食種の化石が見つかっており、肉食から草食への進化過程を解明する手掛かりになるという。学名が「エオカセア・マルティニ」と名付けられた化石は、まだ子どもで長さ20センチ弱。成長して成体になれば、体重は2キロ弱と推定される。 陸上に植物が繁茂するようになると、草食は肉食に比べて餌を安定して食べられる利点がある。消化のため腸などが長くなり、内臓を納める胴体の骨格も大きくなる。エオカセアと同じグループで草食に進化した種の中には、体重が500キロ超と推定される化石も見つかっているという 【時事通信社】