古代生物想像図鑑 (35/38)

白亜紀に繁栄し、絶滅した鳥「エナンティオルニス類」の想像図[サイエンス誌提供]。中国遼寧省の白亜紀前期(約1億4500万〜1億年前)の地層から見つかったひなの化石を基に、成鳥の姿を推測した。 中国科学院の研究者らが2004年10月22日付の米科学誌サイエンスに発表した内容によると、発見された化石は身体を丸めた姿勢で、長さ3.5センチ、幅2センチの楕円(だえん)形をしていた。頭や翼が十分に発達していることから、ふ化後にすぐ自力で活動できる現在の「早成性」の鳥類よりもっと早熟だったとみられる。 現在の鳥類には、ニワトリやカモなど早成性の鳥のほか、スズメやカラスなど親鳥の保護を受けないと生きられない「晩成性」の鳥がいるが、初期の鳥類は祖先の恐竜から早成性の成長様式を受け継いだと考えられるという 【時事通信社】