古代生物想像図鑑 (33/38)
南米ペルーの約3600万年前の地層から見つかった化石を基にした巨大ペンギンの想像図[米テキサス大学提供]。米テキサス大などの研究チームが化石を分析し、新属新種に分類したことを2010年10月11日までに米科学誌サイエンス電子版に発表した。水中を泳ぐ際の全長は約1.5メートル、体重は約60キロと推定され、体重は現在南極大陸付近に生息する最大種コウテイペンギンの約2倍。絶滅した化石種も含め、史上最大級という。 化石は、「水の皇帝」を意味する言葉や発見場所の地名から「インカヤク・パラカセンシス」と名付けられた。くちばしが非常に細長いほか、羽根や羽毛の色素を分析すると、灰色や赤茶色だったとみられることが分かった。現在生息するペンギンは黒や茶色で、インカヤクに比べると、細胞内の色素の小胞が大きかった。水中で速く泳ぐ生態に適応して変化した可能性があるという 【時事通信社】