【野球】「沢村栄治賞に輝いた投手」先発完投型のエース (47/49)
杉下茂(中日) 1949年に中日に入団。2年目の50年から9年連続で2桁勝利を挙げるなど終戦後の球界で活躍した。51年に28勝13敗、52年に32勝14敗、54年に32勝12敗をマークし、4年間で3度の沢村賞受賞を果たした。 東京都出身。長身で指が長く、旧制帝京商野球部時代の恩師である天知俊一から教わったフォークボールが武器となった。天知は49年に中日の監督に就任。日本で最初のフォークボーラーとなった杉下は、54年に中日初優勝の原動力となり、天知の胴上げを実現させた。同年の西鉄との日本シリーズでは最高殊勲選手(MVP)に選ばれ、「フォークの杉下」の名を全国にとどろかせた。 55年の国鉄戦でノーヒットノーランを達成。61年引退。通算成績は215勝123敗、防御率2.23。85年に野球殿堂入り。写真は54年の日本シリーズでMVPに選ばれて喜ぶ杉下投手(中日球場)【時事通信社】