【野球】「沢村栄治賞に輝いた投手」先発完投型のエース (40/49)
江夏豊(阪神) 大阪学院大高からドラフト1位で阪神入団。快速球と制球力を武器に1年目の1967年に12勝(13敗)を挙げ、リーグ最多の225奪三振を記録したが新人王は武上四郎(サンケイ)に奪われた。68年にリーグ最多の25勝(12敗)と26完投、シーズン401奪三振の驚異的な記録をつくって沢村賞を受賞した。72年まで6年連続でリーグ最多奪三振を記録。69年に最優秀防御率(1.81)、73年に24勝(13敗)で2度目の最多勝を獲得した。 71年のオールスターゲームで史上初の9者連続奪三振をマーク。73年8月の中日戦ではノーヒットノーランを達成し、延長十一回に自らサヨナラ本塁打を放つという離れ業を演じた。 76年に南海に移籍後は広島、日本ハム、西武を渡り歩き、抑え投手として活躍した。79年には広島で9勝5敗22セーブをマークし、リーグ優勝に貢献。近鉄との日本シリーズ第7戦では、1点リードの九回裏1死満塁からスクイズを外すなどピンチを切り抜け、後に「江夏の21球」といわれる名場面を残した。84年に引退。通算成績は206勝158敗、193セーブ。防御率は2.49。写真は74年撮影【時事通信社】