【芥川賞・直木賞】受賞作家 (6/105)

第167回芥川賞に決まり、記者会見する高瀬隼子さん=2022年7月20日、東京都千代田区【時事通信社】 「実感が湧かず、うそかもしれないと言いながら(会見場に)来た」。候補2回目で芥川賞に決まった高瀬隼子さん(34)は、戸惑いを隠さないが、「受賞をきっかけに作品を読む人が増えると思う」と期待に声を弾ませた。 小説では、職場の同僚に違和感やいら立ちを覚える男女2人を描いた。「社会の中で持ちこたえたり、我慢したりする側の、内面にあるむかつき」が気になり、筆を進めたという。 「子どもの頃から小説家になるのが夢だった。この世界に生き残りたい」と素直な胸の内を語る。「『頑張れ』という意味で受賞させてもらったと思うので、これからも書き続けたい」と意欲を示した。