2022.11.18 その他

問題発言集 (35/58)

「自衛隊としてもお願いしたい」 稲田朋美防衛相は2017年6月27日、東京都板橋区内で開かれた自民党の都議選候補の集会に出席し、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。演説会場の近くには陸上自衛隊練馬駐屯地(練馬区)がある。 自衛隊法は、防衛省職員、自衛隊員の政治的行為を制限し、政令で地方公共団体の議会議員選挙で特定の候補者を支持することを禁じている。稲田氏の発言は、防衛省と自衛隊も組織を挙げて選挙に協力すると表明したと受け取られかねず、法律に抵触する恐れがある。 稲田氏は同日深夜、衆院議員会館で記者団に「誤解を招きかねない発言だ。撤回したい」と表明。発言については「(駐屯地がある)地域の皆さまへ感謝していると言いたかった」と釈明した。「職を辞する考えはあるか」との質問には「これからも職務を全うしていきたい」と否定した。 発言撤回から約1カ月後の7月28日午前、稲田氏は南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報をめぐる問題の責任を取り、安倍晋三首相に辞表を提出し、受理された。稲田氏をめぐっては、都議選での「防衛省、自衛隊としてもお願いする」との応援演説で、資質を問題視する声が強まった。 写真は防衛相辞任を表明した稲田氏=防衛省(2017年07月28日) 【時事通信社】