問題発言集 (40/58)
「慰安婦制度は必要だった」 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は2013年5月13日、旧日本軍による従軍慰安婦問題について、「慰安婦制度は必要だった」との認識を示した。橋下氏はまた、在沖縄の米軍幹部に対し、米兵による風俗産業の利用を促したことも明らかにした。 慰安婦の存在を是認した橋下氏の発言に対し、内外から批判の声が上がった。 橋下氏は翌14日午前、旧日本軍による従軍慰安婦制度が「当時は必要だった」とした自身の発言に関し、ツイッターで「人間に、特に男に、性的な欲求を解消する策が必要なことは厳然たる事実。現代社会では、それは夫婦間で、また恋人間で解消することが原則になっているが、時代時代に応じて、さまざまな解消策が存在した」と述べ、改めて持論を展開した。 橋下氏は27日には東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見。同氏は、在沖縄米軍に風俗業利用を勧めた自らの発言について「不適切な表現だった」として撤回し、「米軍と米国民におわび申し上げる」と表明した。だが、戦時下の従軍慰安婦制度を「当時は必要だった」とした発言は取り消さず、「戦時に世界各国の軍が女性を必要としていた、と発言したところ、私が容認していると誤報された」と主張した。 橋下氏の一連の発言に関し、大阪市議会の自民党、民主党系、共産党の3会派は30日夜の本会議に、橋下市長への問責決議案を提出。当初は賛成の意向を示していた公明党が方針を転換し、市長与党の大阪維新の会とともに反対したため、反対多数で否決された。 写真は、従軍慰安婦問題について、記者の質問に答える大阪市の橋下徹市長=大阪市役所(2013年05月15日) 【時事通信社】