問題発言集 (5/58)
LGBTは「嫌」 経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官(55)は2023年2月3日夜、性的少数者(LGBTなど)や同性婚に関し、「見るのも嫌だ。隣に住んでいたらやっぱり嫌だ」と記者団に語った。発言はオフレコが前提で、その後に陳謝、撤回したが、政府は4日、荒井氏を更迭する人事を発表した。 荒井氏はまずオフレコの取材に応じ、「同性婚なんか導入したら、国を捨てる人も出てくる。首相秘書官室全員に聞いても同じことを言っていた」とも発言。同時に「LGBT(の人)も好きでなっているわけじゃない。サポートしたり、救ってあげたりしないといけない」と語った。 この後、報道各社が問題視すると実名での取材を受け、「誤解を与えるような表現をして大変申し訳ない」と陳謝。「個人の意見」として発言をおおむね撤回したが、「見るのも嫌」に関しては「そういうふうには言っていない」と否定した。 荒井氏は「慎重にあらゆる発言に気を付ける」と続投する意向を示したが、岸田文雄首相は4日朝、北陸地方出張を前に首相公邸で記者団に「政権の方針とは全く相いれず言語道断だ。進退をも考えざるを得ない。至急具体的な対応を考える」と述べ、更迭する考えを示した。 首相は1日の衆院予算委員会で同性婚に関し、「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」として慎重に対応する考えを示した。荒井氏の問題発言は、この答弁に関する記者の質問に対して飛び出した。(写真は22年4月13日、首相官邸に入る岸田首相=左=と荒井氏) 【時事通信社】