2022.11.18 その他

問題発言集 (47/58)

「ムハンマドがもたらしたのは邪悪と残酷だけだ」 ローマ法王ベネディクト16世は2006年9月12日、母国ドイツの大学の講義で、東ローマ帝国皇帝を引用する形で、「(イスラム教開祖の)預言者ムハンマドが新たにもたらしたものを見せてほしい。それは邪悪と残酷だけだ」などと指摘した。この発言はイスラム諸国の強い批判を浴び、謝罪する羽目になった。 前任のヨハネ・パウロ2世が平和活動で名声を博したのに対し、「保守の論客」として知られるベネディクト16世の言動は、多くの論争を巻き起こしている。代表的な例としては、プロテスタント派の教会を「教会ではない」とした文書の公布、ナチのユダヤ人虐殺を否定する神父の破門の撤回、教会の性的虐待事件に対する消極的な対応などが挙げられる。 写真はローマ郊外で行われた日曜恒例の祝福の儀式で、自らの発言に、「非常に申し訳なく思う」と語り、謝罪するローマ法王ベネディクト16世。イスラム批判と受け止められた発言について、法王自身が謝罪を表明したのは初めて=イタリア・カステルガンドルフォ(2006年09月17日) 【EPA=時事】