北朝鮮の軍事力 (56/288)

核の兵器化事業を視察する金正恩朝鮮労働党総書記=2023年3月27日【朝鮮通信=時事】 北朝鮮の朝鮮中央通信は28日、戦術核弾頭「ファサン(火山)31」とみられる写真を初めて公開した。金正恩朝鮮労働党総書記が27日に核兵器事業を指導する様子を撮影した際の写真で、核弾頭の小型化に向けた開発が進んでいることを誇示する狙いとみられる。 配信された写真では、10個ほどの核弾頭とみられるものが並んで置かれ、「ファサン31装着核弾頭」と書かれたパネルが壁に掛かっているのが確認できる。弾頭をさまざまなミサイルに装着したときのイメージと見て取れる図もある。韓国の金東葉・北韓大学院大教授は「多様なミサイルに装着可能な小型化、軽量化、規格化された核弾頭に見える」と分析する。 同通信によると、正恩氏は27日、核戦力を質、量共に強化するための生産実態などについて核兵器研究所から報告を受けた。正恩氏は「いつでも、どこでも核兵器を使用することができるように完璧に準備してこそ、(抑止力が働き、北朝鮮が)永遠に核兵器を使用しないようになる」と主張。「兵器級核物質の生産を拡大し、威力ある核兵器の生産に拍車を掛けていかなければならない」と述べたという。(ソウル時事)