北朝鮮の軍事力 (223/295)

北朝鮮の新型弾道ミサイル発射実験[2017年5月15日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞電子版より]【時事通信社】 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日、新型の地対地中長距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験が14日に実施され、「成功した」と報じた。高度は最高2111.5キロに達した。金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会ったという。 朝鮮中央通信によると、ミサイルは「大型重量核弾頭の装着が可能」で、実験は周辺国の安全を考慮し、「最大高角発射態勢」で行われた。計画された軌道の通りに飛行し、787キロ離れた公海上の目標海域に正確に着弾。新型ミサイルの「すべての技術的特性」が完全に検証され、新開発のエンジンの信頼性が実際の飛行環境で再確認されたという。 北朝鮮は14日、北西部・亀城から弾道ミサイル1発を発射。ミサイルは日本海に落下しており、朝鮮中央通信が伝えた実験はこれを指すとみられる。 米国の大量破壊兵器専門家ジェフリー・ルイス氏は取材に対し、中距離弾道ミサイル「ムスダン(火星10)」(最大射程4000キロ)よりも大型の新型ミサイルで、4月15日の軍事パレードに登場したミサイルのうちの1種類とみられると述べた。 韓国軍当局者は記者団に対し、新型ミサイルの技術的特性やエンジンの信頼性が確認されたとする北朝鮮の発表について「なお追加的な検証が必要だ」と指摘。大気圏への再突入技術を確保したかどうかに関しては「可能性は低いとみている」と答えた。