2019.05.13 その他

新元号は令和 (56/82)

新元号「令和」を発表する菅義偉官房長官が映し出されたテレビ画面を見る人=東京都中央区【時事通信社】 東日本大震災で被災した宮城県女川町でダイビングショップを経営する高橋正祥さん(39)は、「新鮮な響きがする。これから災害のない平和な時代になるよう、震災の経験を伝えていきたい」と決意を新たにした。2016年に天皇、皇后両陛下が同町を視察された際、がれき除去活動などに取り組む高橋さんは、両陛下から体をいたわる言葉を掛けられたという。「ご高齢なので、ゆっくり休まれてほしい」と気遣った。 空前の「平成フィーバー」に沸いた岐阜県の旧武儀町(現・関市)平成(へなり)地区。「道の駅平成」の一室にはプロジェクターが置かれ、約120人が発表を見守った。同地区でシイタケ農家を営む田畑和義さん(64)は「(平成は)最初もにぎわったし、今もにぎわっている。みんな幸せだった」と感慨深げ。当時のブームを思い出し、「ありがたかった」と感謝を口にした。 皇居・乾通りの桜の一般公開を見学した人たちからも歓声が上がった。新潟県新発田市から訪れた岩名麻耶さん(31)は8月に出産予定で、「きれいな響きの元号ですてき。いい名前を考えないと」とおなかをさすった。埼玉県川越市の島田茂さん(70)は「『和』は意外だったけど、分かりやすくいいんじゃないか」と笑顔で話した。 東京・新宿のファッションビル「新宿アルタ」の大型ビジョン前。発表中継を見ようと若者らが集まり、画面に二文字が映し出されると、拍手が湧き起こった。専門学校生酒井乃碧さん(19)=千葉県柏市=は、「予想と違うけど、きれいな感じですごくいいと思う。このまま平和が続きますように」と話した。